人事考課での成長の意識により納得感を〜私が考える持続的成長と個人の価値を測る財務諸表アナロジー〜
最近、いろいろな方とお話させていただく機会が増えたこともあり自分がずっと持っていた考えの解像度があがったのでこのあたりで一度整理などを兼ねて超久々にブログ化します。
キャリアを考えていくなかで、現在地がどういう状態なのかを考えて成長計画を立てていくと思います。
さらに企業に属すると、人事考課制度に巻き込まれるため一定期間での評価を意識する必要が出てきます。
自身の成果や頑張りがどういう評価になるのか、正しく評価されているのかの自己評価と他者評価の乖離や納得感は度々起こる問題で、この成長と評価の納得感をより向上させるための私なりの考えがあります。
といっても結構前職の評価の考え方が影響しているのでベースは受け売りかもしれません。
会社は日々、売上や利益、コストといった「数字」で経営状態を把握しています。決算期になると「貸借対照表」や「損益計算書」といった財務諸表(ほかにもあるだろっていうツッコミはここでは除外です)が次の戦略、計画のインプットの一部となったり、投資家含むステークホルダーの方々から評価をうける成績表となります。
私はこの「財務諸表」を人事考課で例える、当てはめることで、「自身の成長と評価」をもっとクリアに、そして納得感を持って見ていけると考えており、ついでに「会社全体の成長」とリンクさせることができるかなと考えています。
今日は、その基本的な考え方をお伝えしたいと思います。
人事考課を「財務諸表」に例えてみる
まず、今回の考え方に登場させる財務諸表は以下の2つです。
- 「貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)」
これは、ある一定時点で「会社がどんな資産を持っていて、どれくらい負債があり、純資産(資本)はいくらか」を示してくれます。 - 「損益計算書(そんえきけいさんしょ)」
これは、ある一定期間(例えば1年間)で「どれだけ売上があり、どれだけ費用が発生し、結果としてどれだけの損益となったのか」を示す、いわば会社の「活動報告書」です。
私は、この2つの視点を人事考課に当てはめて、それぞれを「能力」と「成績」として捉えることができると考えています。
「能力」は会社の「貸借対照表」に似ている
個人の能力は「今、どんな力を持っているか」で整理し説明できることが評価での納得感と今後成長する上でのベースとなりますが、会社の貸借対照表が同様に「今、何を持っているか」を示しています。
簿記などで説明される順序と違いますが個人の能力における「貸借対照表」を説明します。
- 純資産の部
会社における純資産とは、会社の財産の源泉がどこにあるかを示し、返済などを要しない自己資本が資本金や資本/利益剰余金などであらわされています。
では、個人における純資産とは。それはやはり本人の価値や保有能力だと思います。個性や強みなども含まれると思ってます。
プログラミング能力やクラウド技術の知識、顧客との会議でとても鼻が利くとかそもそものコミュ力とか。 - 負債の部
会社における負債とは、将来、未払金や買掛金、借入金といった他人や他社に対して支払わなければならない義務、つまり借金や未払いの代金などがあります。「負債」と表現されていますが必ずしも悪いものではありません。事業成長のなど投資的側面を持つ銀行からの融資による負債といったポジティブな負債もあります。
ということは、たとえば慢性的な勤怠不良やレビューで指摘を常に受けているその理由といった一見ネガティブだけど今後の伸びしろともいえる行動特性や、周囲の協力を得る力なども負債の一部といえると思います。
3.資産の部
会社が持っている財産を一覧にしたもので、現預金、建物や土地の固定資産、売掛金など将来会社にお金をもたらすものや、会社の活動に役立つものが含まれます。
では、個人における資産とはなにか。純資産にあるような個人の価値や保有能力と負債にある他者協力を得て生み出せるアウトプットに直結する力や保有している資格などが資産に当たると思っています。
能力評価に値するものはこの貸借対照表に例えることができ、どういうアウトカムが生み出せる可能性があるのかを示すことができると考えています。
「成績」は会社の「損益計算書」に似ている
会社の損益計算書が「一定期間にどんな活動をして、どれだけ儲かったか」を示すように、個人の成績も「この期間、どんな仕事をして、どれだけ成果を出したか」を示せると思います。
1.売上
損益計算書における売上(収益だっけ?)は、顧客に提供したことで得られる収益です。
これを個人に置き換えるとどうなるのか、やはりこの項目はアウトカム、成果や結果、影響だと考えます。
顧客満足度やプロジェクト目標の達成などがあります。ただし、チームやプロジェクトといった集団での結果もあり、きちんとそのなかでの個人の貢献状況も加味する必要があります。
2.費用
損益計算書における費用は、売上を上げるためにかかった、あるいは事業活動を行う上で発生したコスト全般です。
これを個人に置き換えるとどうなるのか、一番わかりやすいのは自身やチームが起因しての残業時間や作成したドキュメントやコードがレビューで多く指摘を受け、その修正に費やした時間といった非効率性なものや遅刻や欠勤といった事象と周囲の負担、研修に行った時間や費用といった将来投資の事象も含まれると思います。
3.利益
損益計算書における利益は、売上から様々な費用を差し引いた結果として残るお金です。
これを個人に置き換えるとどうなるのか、素直に期間内の純粋な価値?というか成績そのものだと思います。実績評価を用いている場合はもろここが大きく影響してくると思います。
なぜこのアナロジーが生まれたの?
私は評価期間の間で、自身がどんな活動をしどれだけ効率的にそして最終的にどのようなアウトカムを生み出したかを考えています。
目標設定する際は、その評価期間における結果、着地点だけでなく中長期的にどういった成長をしていこうか、そのため当該評価期間でなにをすべきかも考えています。
ある評価期間においてラッキーヒットでいい成果がでたけど次の評価期間イマイチだったなってことは全然ありますし思うような活動できなかったななんてよくあります。
簿記、会計を掠る程度には通っている関係かただのこじらせか、自分の言動などをふりかえるときに勘定科目に置き換えて考えたりしてしまいます。
そして、所属組織の計画や評価と自身の評価を結び付けていくのに何がしっくりくるだろうかと考えた時に財務諸表じゃん?って行きつきました。
大事なこととして、財務諸表に例えているので、それぞれ勘定科目的な考えも持ち当然自己評価期間には決算仕訳みたいなことを考えているのですが、だからと言って例えば売上を出すために資産科目を相手勘定に配置したときに資産が目減りするとは考えてないですが、とはいえ時と場合によって資産、負債、純資産が売上と費用が影響して増減することはあると思ってる程度には雑な部分がまだあります。
で、今どんな気持ち?
この考えによって私は納得感が増しています。
- 評価がより明確に、納得しやすくなる
定量データを示したり、定性的な自身の成長を説明するにあたり個人の純粋な力と周囲の恩恵を整理しているため説明しやすい - 成長と貢献が多角的に見える
完全な期間内業績評価だけしか見ない場合は違う可能性がありますが、能力という財産と短期的な成果それぞれを考えることができるので自分自身の全体像がわかった気がしています。 - 成長意識が強くなる
負債を成長機会ととらえることもできるので、どういった投資をすることでさらなるアウトカムが得られるのかを具体的な成長目標、計画で考えられますし持続的な成長を意識できてるなって感じてます。
なお、ここまで書いておいて言うのもあれですが、期間内成果におけるインセンティブが主となる制度の場合は全くかみ合わないかもしれませんが、経験したことがないのでわかりませんごめんなさい。
今の所属企業は「実力評価」という評価期間内の単純実績じゃない評価指針があるので、わりとこの考えの中で生きていけるなって思いつつ評価者側なので会社方針に逸脱しない程度に説明、利用してます。